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古くから食用として栽培されているゴマ。その植物学的特徴。

古くから食用として栽培されているゴマ。その植物学的特徴。

草丈は約1mになり、葉腋に薄紫色 の花をつけ、実の中に多数の種子を含む。旱魃(かんばつ)に強く、生育後期の乾燥にはたいへん強い。逆に多雨は生育が悪くなる。 続きを読む

古くから食用として栽培されているゴマ。胡麻に関する言葉もたくさんあります。

古くから食用として栽培されているゴマ。胡麻に関する言葉の紹介

# ゴマが弾ける様子から

* 「アラビアンナイト」の中の一話、「アリババと40人の盗賊」に出てくる、秘密の洞窟の扉を開ける掛け声が「開けゴマ」。これはアラビア語の افتح يا سمسم (Iftaḥ yā simsim)」を訳したものである。ゴマの種がはじけ出る様に由来するという説がある。[要出典]また、肛門を意味する古アラビア語 سمة (simma)に由来し、元来は成句として性的な意味を持っていたとする説もある。

# 形状から比喩的に – ゴマは、外見が黒いドットであることから、シンボル的な意味で用いられることがある。

* へそのゴマ – へそに溜まる垢。成分には諸説ある。分泌物、皮脂の老廃物、衣服の繊維など。へそは皮膚が薄くなっており傷つきやすく、また傷ついた場合の衛生管理が難しいので、掃除するときは十分な注意が必要である。
* 胡麻斑(ごまふ)とは、黒ゴマを散らしたような細かい斑紋のこと。「ゴマフアザラシ」などの生物種名に見ることができる。
* 画像・映像処理の分野では、ゴマを散らしたような点々としたノイズを「ごま塩ノイズ」と呼ぶ。
* 白髪が混じっている状態の頭を指して「ごま塩頭」という。50代以降の男性に使われることが多い。髪の量は関係ない。(東京弁?)
* 前歯の隙間が虫歯で黒くなっている人を指す言葉。(方言?)

# ゴマを加工する動作から

* ゴマをする(擂る)、ゴマすり
* 「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」 – 徳川幕府が農民に課した重税を象徴する言葉。享保の改革終期の勘定奉行・神尾春央の言葉とされている。

# その他

* 「誤魔化す(ごまかす)」の語源に関わっているとする説がある。 続きを読む

古くから食用として栽培されているゴマ。最近は健康食品としてその栄養も注目されています。

古くから食用として栽培されているゴマ。その栄養とアレルギー。

栄養
昔からゴマは漢方薬としても用いられた。種皮の色によって黒ゴマ、白ゴマ、茶ゴマに分けられるが、栄養的にはほとんど差がない。黒ゴマの皮の部分にタンニン系ポリフェノール色素を多く含んでいる。

カルシウム、マグネシウム、鉄、リン、亜鉛等のミネラルが多く含まれ、骨粗しょう症の予防や貧血の改善に効果がある。たんぱく質、食物繊維、ナイアシン、ビタミンA、B1、B2、B6、Eに葉酸が豊富に含まれている。抗酸化作用を持つ。活性酸素が体内で生成されるのを抑え、肝臓機能を強化し細胞の老化やガン化を抑制する作用がある。脂質はオレイン酸リノール酸が80%を占め、たんぱく質も豊富に含み、コレステロール抑制にも効果もある。

ごまアレルギー
栄養価が高く健康に良いとされているゴマではあるが、近年、子供を中心にゴマアレルギーが急増している。日常、知らず摂取する機会の多い食品だけに、子供やアレルギー体質の人は注意が必要だと思われる。 続きを読む

古くから食用として栽培されているゴマ。食材としてのゴマはどのように用いられているのでしょうか?

古くから食用として栽培されているゴマ。食材としての用い方。

鞘の中に入った種子を食用とする。鞘から取り出し、洗って乾燥させた状態(洗いごま)で食用となるが、生のままでは種皮が固く香りも良くないので、通常は炒ったもの(炒りごま)を食べる。また、剥く、切る(切りごま)、すりつぶす(すりごま・下記参照)などして、料理の材料や薬味として用いられる。また、伝統的にふりかけに用いられることが多い。最もシンプルなふりかけはゴマと食塩を混ぜただけの「ごま塩」である。

すりごま
すり鉢を使ってごまをすりつぶしたもの。また、少量のすりごまを得るには「卓上ごま擦り器」のような道具が便利である。ごまが半ば粉砕され、含まれていた油分が滲出してきて、ややしっとりとした感じになる。とくに和食において、白和えをはじめとしてさまざまなレシピで活躍する食材である。

ごまダレ
人気のあるタレの一種で、すりごまなどを材料に用いたもの。サラダなどに用いる「ごまドレッシング」も類似のものである。

練りごま
ごまを完全に粉砕し、ピーナッツバターのように油分を含んだままペースト状にしたもの。

ごま油
含油率が約50%以上あるため、搾ってごま油として用いられる。独特の香気があり、中華料理を中心に、さまざまなレシピにおいて香りづけに用いられる。

葉の青汁利用も行われている。ミネラルビタミン食物繊維のほか、抗酸化作用のあるアクテオシドが含まれている。 続きを読む

古くから栽培され食用にされてきたゴマ。その栽培・流通方法。

古くから食用として栽培されているゴマ。その栽培と流通。

あまり培地を選ばず、また手間もそれほどかけることなく栽培できる。

西日本の暖地の場合、5月から6月頃、畦に二条まきする。発芽適温は20度から30度で、適当な水分と温度とがあれば容易に発芽する。本葉が二枚になり草丈が成長してきたら、2回程度間引きを行い、株間を開ける。収穫は9月頃。

日本で使用されるゴマは、その99.9%を輸入に頼っている。財務省貿易統計によると、2006年のゴマの輸入量は約16万トン。一方、国内生産量は、約200トン程度に留まっている。国内の主な産地は鹿児島県喜界島など。

欧米では白ゴマしか流通しておらず、アジアは半々。金ゴマは主にトルコでの栽培。

農研機構作物研究所において育成された「ごまぞう」(種苗登録2006年)は、ゴマでは初めての登録品種であり、種子中のリグナンであるセサミンセサモリン含有量が既存在来種と比較して高いことが特徴である。 2009年には同じくリグナン含有量が高い黒ゴマ新品種「ごまえもん」と白ゴマ新品種「ごまひめ」が育成され、品種登録出願された。

アフリカのサバンナに約30種の野生種が生育しており、ゴマの起源地はサバンナ地帯、スーダン東部であろうというのが有力である。ナイル川流域では5000年以上前から栽培された記録がある。日本でも縄文時代の遺跡からゴマが出土している。 室町時代に日明貿易での再輸入以降、茶と共に日本全国の庶民にも再び広まった。 続きを読む